ゆめみるけんり vol.3 | がたんごとん

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ゆめみるけんり vol.3

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「ゆめみるけんり」vol.3(2018年11月発売)
特集「睡眠主義」 168ページ

〈vol.3によせて〉
ひそかに、ささやきを交わすように、私たちの「ねむり」について語りはじめようとおもいます。vol.3のテーマを「睡眠主義/Sleep-ism」となづけました。睡眠と、イズム?
 ヴァージニア・ウルフは、女性が作家になるためには〈五百ポンドの年収〉と〈自分一人の部屋〉が必要だ。といいました。女性が個室を持てなかった時代ですからウルフは女性に限定した話をしていますが、これは当然、一般的になにか書きものをするためには(性を問わず)独りぼっちになれる場所が必要だということになります。
 いま、社会のなかで、私たちにとっての〈自分一人の部屋〉はどこにあるのでしょう。カラオケ? トイレ? ヘッドホンの中でしょうか? 個人的ないとなみが可能になるためには、無駄がなくてはいけないのだとおもいます。カラオケも、トイレも、ヘッドホンも、それは用途の限定された「〜のため」に用意された場所であり、〈すること〉に満ちています。そこでは歌い、漫画を読むことはできても、ぼんやりと窓の外をみること、愛の感情をいだくこと、宇宙や世界について夢をめぐらせることは困難です。
 それでも夢は、ねむりは——私にとっての〈自分一人の部屋〉であったし、これからもありつづけます。〈すること〉への私的な抵抗として、〈しないこと〉としてのねむりを、そぐわなさを顧みず「主義」として試みに打ちだしてみることにしました。
 ねむり——そこは誰にも奪われてはならないはずの領域ですが、現代の生活において睡眠は、例えば仕事に奪われます。不安に奪われます。漠然とした「眠れなさ」もありますし、いつまでも起きていようとする欲望に身を委ねることもあります。別の観点では、今後もし子育てをすることになれば愛おしい子どもに睡眠を奪われるということもあり得るでしょう(チェーホフは「ねむい」という短篇を残しました)。
 眠れなくてもいい、しかしわたしには「ねむり」へのけんりがあるということ。それが、ひょっとしたら〈すること〉の社会のなかで、〈しない〉ための勇気をくれるかもしれません。
 すべての寝坊と、寝ぐせと、うたた寝のための〈睡眠主義〉を。

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