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五島諭『緑の祠』

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新鋭短歌シリーズ10
『緑の祠』
五島諭
監修：東直子

冷徹な青春歌
感傷や郷愁をふりほどき、今ここにある光を掬う。
ー東直子

【5首】
物干し竿長い長いと振りながら笑うすべてはいっときの恋
泥のしみこんだ軍手を手にもって立っている次に見る夢にも
地声から裏声に切り換えるときこんなにも間近な地平線
朝焼けのジープに備え付けてあるタイヤが外したくてふるえる
若いうちの苦労は買ってでも、でしょう？磯の匂いがしてくるでしょう？

【著者プロフィール】
五島諭（ごとう・さとし）
1981年生2000年早稲田短歌会入会現在同人誌「pool」、ガルマン歌会所属

出版社：書肆侃侃房