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【サイン本あり】初谷むい『花は泡、そこにいたって会いたいよ』
¥1,870
--- 新鋭短歌シリーズ37 『花は泡、そこにいたって会いたいよ』 初谷むい 監修:山田航 2018年4月発行 あまりにも素晴らしくって、生涯手元においておくと誓った。 (下川リヲ 挫・人間) いつかは忘れてしまうような一瞬一瞬を、全部思い出してしまう。 (山田航) 【5首】 イルカがとぶイルカがおちる何も言ってないのにきみが「ん?」と振り向く カーテンがふくらむ二次性徴みたい あ 願えば春は永遠なのか どこででも生きてはゆける地域のゴミ袋を買えば愛してるスペシャル エスカレーター、えすかと略しどこまでも えすか、あなたの夜を思うよ ふるえれば夜の裂けめのような月 あなたが特別にしたんだぜんぶ 【著者プロフィール】 初谷むい(はつたに・むい) 1996年生まれ、北海道在住。北海道大学短歌会、短歌同人誌「ぬばたま」所属。 Twitter : @h_amui 発行所:書肆侃侃房
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天道なお『NR』
¥1,870
--- 新鋭短歌シリーズ5 『NR』 天道なお 監修:加藤治郎 2013年8月発行 香り高い歌が拡がる。 天使の都から日本のオフィスまで、 現代の言葉が世界を駆け抜ける。 ー加藤治郎 【5首】 こいびとは遠き日曜 電磁波の時雨に濡れてきみはいまごろ 勝ち負けは淡くあのこはもういないそろり足首ひたす泥濘 山間部および都市部はおよそ雨、NR(ノーリターン)とあるホワイトボード たった今排出されたファックスの微熱ばかりがいとしい夜だ 激しくも西日射し込むこの部屋で全世界色見本帳繰る 【著者プロフィール】 天道なお(てんどう・なお) 高校時代より作歌を始める。大学在学中に早稲田短歌会に入会2000年 短歌研究創刊800号記念臨時増刊「うたう」作品賞候補作2001年 波濤第二回大西民子奨励賞2002年 マルチメディア動画配信『テノヒラタンカ』に参加2003年~ 未来短歌会 彗星集所属 発行所:書肆侃侃房
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笹井宏之『八月のフルート奏者』
¥1,870
--- 新鋭短歌シリーズ4 『八月のフルート奏者』 笹井宏之 監修:加藤治郎 東 直子 2013年8月発行 「佐賀新聞」に託した愛する世界 この世と、この世ならざる者との間で生じる思索を、言葉の音楽に変えていった青年の本心が、どの歌にもじっくりと座っている。 ー東 直子 佐賀新聞読者文芸欄2004年10月~2009年2月掲載の全歌と新たに発見された歌を含む395首を収録 【5首】 葉桜を愛でゆく母がほんのりと少女を生きるひとときがある 八月のフルート奏者きらきらと独り真昼の野を歩みをり 雨といふごくやはらかき弾丸がわが心象を貫きにけり ひろゆき、と平仮名めきて呼ぶときの祖母の瞳のいつくしき黒 木の間より漏れくる光 祖父はさう、このやうに笑ふひとであつた 【著者プロフィール】 笹井宏之(ささい・ひろゆき) 1982年佐賀県生まれ。2004年に短歌を作りはじめる。 2005年、連作「数えてゆけば会えます」で第4回歌葉新人賞を受賞。2009年1月24日、26歳で永眠。 歌集に『ひとさらい』『てんとろり』『八月のフルート奏者』(すべて書肆侃侃房)、作品集に『えーえんとくちから』(ちくま文庫)がある。2019年の没後10年にあたり、笹井宏之賞が創設された。 発行所:書肆侃侃房
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堀合昇平『提案前夜』
¥1,870
--- 新鋭短歌シリーズ3 『提案前夜』 堀合昇平 監修:加藤治郎 2013年5月発行 前夜を生きる。 廃墟と化した現代短歌に、この青年は 何を提案しようとしているのだろう。 加藤治郎(解説より) 【5首】 全身が痺れるような提案のキラーフレーズ浮かばぬ夜は 配管のうねりを闇にみるばかりみな吊革に腕を垂らして たましいのごとき一枚ひきぬけば穴暗くありティッシュの箱に ひとりぶんの灯りの下でキーに打つ変更後機器明細三〇〇〇行 追い越してゆく追い越してゆくタクシーは真夜の光を追い越してゆく 【著者プロフィール】 堀合昇平(ほりあい・しょうへい) 1975年 神奈川県に生まれる2001年 駒澤大学大学院修了(専攻社会学)2008年 未来短歌会入会、加藤治郎に師事2011年 未来賞受賞コンピューターメーカーにて営業職に従事。名古屋市在住。 発行所:書肆侃侃房
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鯨井可菜子『タンジブル』
¥1,870
--- 新鋭短歌シリーズ2 『タンジブル』 鯨井可菜子 監修:東 直子 2013年5月発行 生物であることの実感 嫌なことや悲しいことによって一度しゃがんでも、ずっと闇の中にい続けたりはしない。九州、福岡の明るい光の中で育ったことが影響しているのかもしれない。 東 直子(解説より) 【5首】 さよならって言おうとしたら足許にきれいな刺繡糸があったの 阿佐ヶ谷の画家の家にて昼下がりファム・ファタールが茹でるそうめん しのぶれど色に出でにけるわたくしと飲む焼酎はおいしいですか 風光る夏の画塾よ弟がスケッチブックを見せてくれない わたしには無理なんですと雨上がりにぐっしょり濡れた日傘ひらいて 【著者プロフィール】 鯨井可菜子(くじらい・かなこ) 1984年4月生まれ。福岡県立筑紫丘高校、九州大学芸術工学部卒。デザイン会社勤務を経て、現在フリーランスの編集者・ライター。「かばん」「星座」に所属。 発行所:書肆侃侃房
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木下龍也『つむじ風、ここにあります』
¥1,870
--- 新鋭短歌シリーズ1 『つむじ風、ここにあります』 木下龍也 監修:東 直子 2013年5月発行 痛みと風穴が愛おしい 心に向かって254回も引き金をひかれ、逃げられました。 (道尾秀介) 圧倒的な言語感覚 類いまれな想像力と繊細な洞察力で刻む、斬新な世界。 (東 直子) 【5首】 夕暮れのゼブラゾーンをビートルズみたいに歩くたったひとりで ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか 自販機のひかりまみれのカゲロウが喉の渇きを癒せずにいる 鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい カードキー忘れて水を買いに出て僕は世界に閉じ込められる 【著者プロフィール】 木下龍也(きのした・たつや) 1988年1月12日、山口県生まれ。山口県在住。2011年より作歌を始め、穂村弘「短歌ください」(ダ・ヴィンチ)や短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」などに投稿を始める。2012年第41回全国短歌大会大会賞受賞。結成当日解散型不定形ユニット「何らかの歌詠みたち」で岡野大嗣らとともに短歌朗読をたまにしている。しいたけと生魚と自己紹介が苦手。 Twitter:@kino112 発行所:書肆侃侃房
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【サイン入り】西尾勝彦『なんだか眠いのです』
¥2,200
付録の栞に西尾さんのサインが入っています! −−− 眠りをいざなう読書の旅へ 家の庭に鹿がくるらしい。 そんな人が描いた詩とエッセイです。 ズレてもいいよ、無理しなくていいよ、そのままでいいよ、 と西尾さんはそそのかしてくれる。 ──帯文 とほん店主 砂川昌広 絶版となっている詩集『光ったり眠ったりしているものたち』をはじめ、私家版やフリーペーパーなどに掲載された作品。そして書き下ろしの随筆や俳句などをたっぷりと収録しました。 組版と装幀は川島雄太郎さんにご担当いただき、草原に寝転んで見上げた空と雲、まぶたにうつる太陽の光をイメージして制作しました。 判型や製本は詩集『歩きながらはじまること』と同じです。 【収録作】 『光ったり眠ったりしているものたち』(BOOKLORE) 「古い東洋人」(私家版) 「亀之助気質」をお持ちの方へ(フリーペーパー「粥彦」連載) 「ならならのひと」(私家版) 「なんだか眠いのです」(書下ろし) 「粥彦の句」(ほぼ書下ろし) 「平穏と無事」(ループ舎) 詩集 2022/05/23発行 110x160 並製 付録付 七月堂 帯文:とほん店主 砂川昌広/組版・装幀:川島雄太郎
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川上亜紀『あなたとわたしと無数の人々』
¥2,200
−−− なんどだって、満たされていく。 惜しまれつつ2018年に亡くなった川上亜紀の刊行全四詩集を、各詩集のあとがきなどもふくめて収録しました。 ・生姜を刻む(新風社 1997) ・酸素スル、春(七月堂 2005) ・三月兎の耳をつけてほんとの話を書くわたし(思潮社 2012) ・あなたとわたしと無数の人々(七月堂 2018) 豆と米 肉と葱 噛まれてそれが【わたし】になって 火や水を使い発語するとは思えないのに 味噌と茄子 噛まれて熱となって 胡瓜 また噛んでいる 「噛む夜」より抜粋 ふと振り向けば私の心はあたたかく澄んだ水に満たされていてもう溢れそうになっているのだ。 声高なわざとらしさが一切ないのが、川上さんらしい。切実だけど、茶目っ気たっぷり。突然のユーモラスな展開や幻想的なイメージには思わず笑ってしまう。 ──川口晴美 私たちは親しく語り合った後のように「もうほんとうに恐ろしいことなどありはしない」と微笑みを浮かべて頷きたくなり、言葉を介して結ばれる無数の人々の一人となるのだ。 ──北爪満喜 川上亜紀の詩は、どの作品も、読み手に向かって語り掛け、扉が開かれ、その先には川上の言葉でできた通路が無数に伸びて絡み合っている。 ──白鳥信也 川上亜紀プロフィール 1968年、東京生まれ。 早稲田大学文学部卒 在学中、難病にかかり、闘病しつつ、詩、小説を書く。 2016年、癌にかかり闘病かなわず 2018年1月23日、初版『あなたとわたしと無数の人々』を制作中に逝去。 詩集 2022/03/30発行 110x160 並製 カバー 帯 栞付 七月堂 栞文:川口晴美・北爪満喜 叢書版あとがき:白鳥信也 組版・装幀:川島雄太郎
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髙塚謙太郎『新装版 量』
¥3,300
−−− 《私》は救われる 第70回H氏賞を受賞した『量』。 サイズをA4判からB5判へと変更し、書下ろし詩篇「ハンコック──1984 あるいは球体は《私》は記述している記述──』を収録。 新装版として発行しました。 限りなく無意識にちかい意識のなかで自由に飛躍する詩のことば。 読むほどに広がってゆく髙塚謙太郎の織りなすことばの美しさに、何度でも出会えるだろう。 詩集 2022/05/25発行 B5判 並製 帯付 七月堂 装幀:川島雄太郎
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デイヴィッド・イグナトー『死者を救え』
¥2,200
−−− もう怖がるな わたしがよこにいてやるから 本日の仕事の段取りをつけよう おまえがたたかう相手は 石と星の原材料となっているもの 二十世紀後半のアメリカ現代詩の世界で活躍し、孤独のうちに詩作をつづけたイグナトー。 訳者が選りすぐった67篇、そして60頁以上となる訳者のエッセイと、各章に原文を一篇ずつ収録!!! 「詩人というのは、仮にどんな光があたったところで、物のなか、言葉の背後に、その姿をそっと隠している。だから探しにいこう。見知らぬ異国の、詩の交差点で、出会い頭、いきなり、イグナトーとぶつかる、なんてことがあるかもしれない。」(小池昌代 栞文「転がるベーグルを追いかけよう」より抜粋) 【作品紹介】 「神、ひとりはいてほしい I Wish a God Were Possible」 神、ひとりはいてほしい、 すくなくともわたしに対しては、いてほしい、 いる、と知るだけでわたしはみたされ、 わが死とともにわたしは信じるひととなり、 太古からつづく想起の力が 記憶ある世界にわたしを生きたまま保全してくれて、 そしてそのなかをわたしは子供たちがそうであるように、ゆるしを得て あるきまわっていて、自己という永遠を感知して、空のたかみを見つめ、 じぶんは空のたかみの一点であると気づき、 その空は無限なのだと気づく子供たちがそうであるように。 子供たちとはそうしたものなのだ、ならば、 神、いてほしい、と、のぞむわたしは、ひとりの子供、 のぞみそのものは、わたしじしんのなかで、 ひとりの神、無限を帯びて。 デイヴィッド・イグナトー (David Ignatow, 1914-1997) ニューヨーク市ブルックリン地区にロシア系ユダヤ人の移民の子として生まれ育つ。 1948年第一詩集『詩集』以後最晩年まで精力的に詩作した。代表作『死者を救え』(1968年)のほかに20数冊の詩集がある。W・C・ウィリアムズ、ホイットマン、ハート・クレイン、ボードレール、ランボーの詩に学ぶ。シンプルで高密度の文体から飛躍的に展開される宗教哲学的幻想が特色。 千石英世 (1949- ) アメリカ文学者、文芸評論家、詩人。 著書に『白い鯨の中へ─メルヴィルの世界』(増補版彩流社)、『小島信夫─暗示の文学、鼓舞する寓話』(同)他。訳書に『白鯨』上下(講談社文芸文庫)他。詩集に『地図と夢』(七月堂)。 詩集 2022/05/05発行 四六判 並製 カバー 栞付 七月堂 栞文:小池昌代/装画・扉絵:高橋岳人
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インカレ叢書 14 青木風香『ぎゃるお』
¥990
−−− ぎゃるおは、けれど、いつも寂しい。 久しく凸凹道のエネルギーが生み出す本当の恋というのは忘れ去られていたわけです。 詩集 2022/04/25発行 四六版 並製 小口折 七月堂
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短歌研究 2022/6
¥1,200
−−− 特集 正面からの「機会詠」論 ──戦争・コロナ禍・災害を詠むということ 高野公彦「感情の特殊出口としての機会詠」/三枝昻之「折々の歌、そしてメタファーの力」/小池 光「ウクライナの歌」/春日いづみ「問いを促す」/島田修三「歌はいろめき立つ」/今野寿美「歌は歌に候」/中川佐和子「社会との繫がりへ」/荻原裕幸「暁のバスに乗り遅れて」/大口玲子「見しむれば見てわれはうたふ」/高木佳子「『個』として対峙する」 巻頭作品連載=永田和宏「風通しのいい窓辺4 忘れない」 作品連載=山田航「それぞれのAM5:50に」/山階基「ファンタスマゴリー」 作品30首=平井 弘「ないない」/雪舟えま「フル・オブ・ラブ」 毎月連続掲載=水原紫苑「花園」30首 特別作品 50首 野口あや子「僕は僕を」 書籍&ドラマをスペシャル・レビュー 『あの胸が岬のように遠かった』(永田和宏著)で「初めて明かされた真実」「永遠に解けない謎」 再録・第16回明星研究会「私が出会った晶子短歌」 大森静佳/染野太朗/山木礼子/司会=米川千嘉子 十首の世界=浅野大輝「転居」/池田裕美子「血の轍」/近江 瞬「五円の袋」/谷川由里子「中盤の壺入り」/樋口智子「女の鎖骨」/高島 裕「雷帝」/盛田志保子「春の一幕」/柳澤美晴「都市伝説の都市」 連載 東直子の「楽歌*楽座」第10回 樋口一葉体験「『萩の舎』歌修行」(前編=基礎編) ゲスト=今井恵子(指南役)/石川美南/内山晶太/狩峰隆希/川谷ふじの 連載 小島ゆかり│サイレントニャー#11 吉川宏志│1970年代短歌史11 安田登│能楽師の勝手がたり8 佐藤弓生・千葉 聡│人生処方歌集 39 工藤吉生│Twitterで短歌さがします11 書評 高島裕│奥田亡羊歌集『花』 楠誓英│『文庫版塚本邦雄全歌集 第六巻』 高木佳子│池田裕美子歌集『時間グラス』 佐藤りえ│笹公人・北村みなみ著『パラレル百景』 短歌時評=柳澤美晴│コインの裏表 作品季評 第122回・後半 穂村弘/川野芽生/工藤吉生 歌集歌書評・共選=岡部 史/永田吉文 短歌研究詠草 米川千嘉子 選 第40回「現代短歌評論賞」 応募要項
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現代短歌2022/7 no.91
¥1,100
現代短歌2022年7月号は『沖縄復帰50年』。 −−− 内容 巻頭作品50首 「杼【ひ】の鳥」 川野里子 特集 沖縄復帰50年 ・「祖国」をめぐって 仲程昌徳 ・家系列車を跳びおりた孤独な詩人の魂 松原敏夫 ・怒りと抒情 平敷武蕉 ・沖縄の短歌半世紀をふりかえる 名嘉真恵美子 ・復帰50年沖縄のうた50首選 屋部公子 伊波瞳 屋良健一郎 ・県外の歌人が詠んだ沖縄のうた50首選 吉川宏志 ・沖縄短歌50年史 歌集・歌書・歌誌年表 平山良明/運天政徳 編 ・歌人論 「平山良明」 藤原龍一郎 「比嘉美智子」 永吉京子 「屋部公子」 渡英子 「新城貞夫」 當間實光 「喜屋武盛市」 古堅喜代子 「名嘉真恵美子」 米川千嘉子 「松村由利子」 梶原さい子 「佐藤モニカ」 大松達知 「光森裕樹」 大口玲子 「伊舎堂仁」 寺井龍哉 第9回現代短歌社賞 受賞第一作 「岬」 打矢京子 「天才歌人ナガイ・ワタル」 永井亘 作品連載24首 ・「本と風景ー声」 佐藤弓生 ・「花に譬えられ」 永田淳 ・「手紙」 石川美南 ・「回線」 平岡直子 ・「■」 川島結佳子 書評 ・『馬場あき子全歌集』 瀬戸夏子 ・上妻朱美『姶良』 佐伯裕子 ・奥田亡羊『花』 小野田 光 ・山下翔『meal』 狩峰隆希 ・水原紫苑編『女性とジェンダーと短歌』 帷子つらね 連載 ・小説 うみやそらとも―実朝断章[5] 小池昌代 ・呪神礼讃[8] 添田馨 ・幻象録[15] 川野芽生 短歌歳時記 水無月から文月のうた 大山敏夫 歌壇時評 楠誓英 前号作品評 飯田彩乃 リレーエッセイ 「月で読む本」道券はな 第一歌集ノオト 魚村晋太郎 読者歌壇 荻原裕幸選
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横山未来子『はじめてのやさしい短歌のつくりかた』
¥1,320
−−− はじめての人も、もうはじめている人にもお勧めの短歌の入門書。短歌をつくる方法・ポイントをひとつひとつ、丁寧に紹介。定型や文法といった基本中の基本から、自然や家族といったテーマごとの短歌づくりのポイントまで、作品や添削例を元に解説しているのでコツがつかみやすくなっています。さらに古今の名歌を多数掲載。鑑賞の仕方もわかり、短歌を味わう楽しみがさらに増すことでしょう。洗練された作品を詠むための技法の数々がつまった一冊です。 《担当者コメント》 ●わかりやすい構成だから初心者におすすめ 和歌と短歌の違いはなんでしょうか。本書はそんな、基本中の基本からじっくり解説。文語文法やオノマトペ、リズムの工夫……技法だけレクチャーされてしまうとつい、頭もこんがらがってしまいがち。そこでひとつひとつに実例を掲載。どこをどんなふうに工夫しているかがわかるので、短歌ならではのテクニックを自作に取り入れやすくなります。 ●添削例があるからポイントが目で見てわかる テクニックを、実例を交えて解説するだけでなく添削できちんとおさらい。原作と添削例では一見、何が変わっているのかわからないかもしれません。ところが解説を読んでみると、どんなふうに技巧を重ねているのかわかるはず。推敲のプロセスが目で見えるので、「わかっていても自分の作品で実践するまでにならない」という人も、テクニックの使い方をすんなり理解できることでしょう。 ●古今の名歌も味わえる たくさんの実例は歌人による、いずれも古今の名歌ばかり。ジャンルにこだわらず、著者が厳選を重ねたすばらしい作品が並んでいます。推敲を重ねた、才能あふれる先人たちの作品は味わうだけでも楽しいもの。のみならず、味わいどころや、つくる上でのポイントも解説。どんなテクニックが使われているのかを理解してから実例を見てみると、驚くほどの技巧と洗練を重ねていることがわかります。あなた好みの作品を見つけ、作者の歌集を読んでみたり、つくりかたを真似してみたりしてみれば、自作のレベルアップにもつながることでしょう。 ●短歌のジャンルや、毎日楽しむためのアドバイスも ちょっと短歌のことを調べてみると、今どきの短歌事情や、いろんなジャンル・有名な歌人のいることがわかります。短歌の入口に立った人が知りたい情報も紹介。自分でつくる時にも、様々なジャンルや歌人について知ることはとても役立つはず。歌会や短歌結社といった、短歌を通していろんな人と交流したり、レベルアップをはかるための方法も紹介、まさに「短歌をはじめたい。だけどよくわからない」という人にとって手取り足取りの一冊になっています。
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三十一筆箋 −猫猫−
¥990
大人気の三十一筆箋、第二弾! 今回も小泉さよさんによる可愛い猫のイラストの一筆箋と、仁尾智さんの猫短歌で構成されています。 第一弾は横型でしたが、第二弾は縦型に。シーンによって使い分けたいですね〜。
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BUGS5
¥400
”BUGS” 北海道新聞文化センター札幌大通教室の山田航短歌講座「口語でつくる短歌入門」の受講者による作品集。 ユニークな文体が爆発する第5号!
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かばん 2022/5
¥500
かばん2022年5月号! ・特別作品 齋藤けいと、河野瑤さん ・今月の一冊 遠野瑞香 ・リレーエッセイ 石狩良平 ・三月号評 青木俊介 深山静
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「短歌・俳句・連句の会でセクハラをしないために」
¥500
販売前より、多くのお問い合わせを戴きまして、関心の高さ、問題の大きさをひしひしと感じる「短歌・俳句・連句の会でセクハラをしないために」。 アンケートを元に、5つの項目に分けて実際の体験談と、問題を紹介。 表紙から分かるように、カジュアルでさらっと読めるパンフレットです。会場に置いておいても、さっと読める分量。 これは、見るかも…という事例から、これは駄目でしょ!という事例まで。もしこんなシーンに遭遇したとき、支えになってくれる事と思います。座として、交流の多い文芸だからこそ…平和で、心地よい場ができることを願っています。
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大前粟生『柴犬二匹でサイクロン』
¥1,870
−−− お互いにワンパンし合う関係で倒れた場所を花園とせよ 『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』の大前粟生、初めての短歌集。 短歌ムック「ねむらない樹」vol.7掲載で話題を呼んだ「とびひざげり」など約230首を収録。 【収録歌より】 この痣を月に結んで大丈夫とびひざげりの妄想をする 棺桶に詰められるならパフェに似た佇まいでと約束の夏 ポカリスエット突然に目減りして光の代わりに光が入る 晩年はふいに浮上すたとえば鳥たとえば歌の途中で焦げて ほがらかな血液の流れ悲しみは取り除けないからめぐらしてみる 【著者プロフィール】 大前粟生(おおまえ・あお) 1992年生まれ。著書に小説『回転草』『私と鰐と妹の部屋』(書肆侃侃房)、『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』第38回織田作之助賞候補作『おもろい以外いらんねん』(河出書房新社)、宮崎夏次系氏との共作絵本『ハルにははねがはえてるから』(亜紀書房)など。最新刊に初の長編小説『きみだからさびしい』(文藝春秋)、児童書『まるみちゃんとうさぎくん』(絵・板垣巴留、ポプラ社)がある。
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初谷むい『わたしの嫌いな桃源郷』
¥1,870
−−− 不完全なぼくらの、完全な世界へのわるぐち。 ─────志磨遼平(ドレスコーズ) 『花は泡、そこにいたって会いたいよ』の初谷むい、待望の第二歌集。 【収録歌より】 それはたとえば、百年育てて咲く花を信じられるかみたいな話? そばにいるだけがすべてじゃないぜ月は光るだけがすべてじゃないぜ もちもちの愛 もちもちの逃避行 どこまでを希望と呼ぶのだろう 風が強い、でも諦めないフリスビー楽しい 祈りぐせのあった頃 爪切りを貸したら爪と爪が混ざる爪切りの中 永く 生きてね 【著者プロフィール】 初谷むい(はつたに・むい) 1996年生まれ、札幌市在住。第一歌集『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房、2018年)。
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暮田真名『ふりょの星』
¥1,870
暮田真名さんの待望の川柳句集『ふりょの星』。 吉田戦車さんの、ビビットでファンキーな表紙も素敵です。 はちゃめちゃなようで、内容、展開にはかなりの広がりがあってご紹介しきれないので、冒頭の連作 「OD寿司」からご紹介。 どうしたのそんなに寿司を転がして 寿司ひとつ握らずなにが銅鐸だ 寿司ですよ今はカミキリムシですが 「寿司は」転がされ弄ばれる何かのはけ口であり、銅鐸を銅鐸ならしめる初歩の初歩としての基本的な何かであり、いまはカミキリムシになったと訳知り顔で語る主体でもある。 どんなに読み込んでも、寿司に対して統一された世界観や、暮田さんの現実的な寿司観が提示される訳ではない。主体を持ち、失われ、あしらわれ、どこまでも解体され、流転して、位相を変えて、1つの連作の中に収められています。 音楽史上で繰り返される寿司 良い寿司は関節がよく曲がるんだ 寿司それは飼い慣らされたアルマジロ 寿司は歴史上の重大な要素でもあり、活きのいい素材でもあれば、物々しく定義される観察対象でもある。 「川柳を作るとき、私はさながら迷子センターのようです。 私のもとにやってきた言葉とすこしの時間だけお話して、送りだしてあげる。 誰もむかえにきていなくても。」 (あとがきより) 暮田さんにとって、おそらく、言葉には広大な可能性が合り、混沌としていて、自律したものでもある。どんなに解体されていても、独りでに旅立っていくという信頼もある様に感じました。 他にも、楽しい川柳がたくさんあります! ヤバ!と、バイブスで読んでもすごく楽しいのですが もしかして更迭されてゆくイルカ セレモニー中に睫毛が落ちる音 かなしみと枯山水がこみ上げる 急にドラマチックな演出がされていたり、繊細で透明感のある光景があったり、涙と枯山水が対比されるような心象風景など、読み込んでも、かなりの仕掛けや展開があり、ドキドキが止まりません。 ミシンといえば聞こえはいいが 半分になる車体感覚 など、七七の句もかっこいいです!(よ) −−− 川柳のビッグバン! 川柳アンソロジー『はじめまして現代川柳』(書肆侃侃房)でも最年少柳人として紹介された、Z世代のトップランナーによるネオ川柳。 言葉を限りなく自由に操り、読んだ者を骨抜きにする、魅惑の250句。 意味深な無意味な言葉の羅列。読み終わる頃には、言葉を食べてお寿司を読みたくなるに違いない。ーDr.ハインリッヒ(芸人) 川柳を作るとき、私はさながら迷子センターのようです。 私のもとにやってきた言葉とすこしの時間だけお話して、送りだしてあげる。 誰もむかえにきていなくても。ー「あとがき」より 〈収録句より〉 良い寿司は関節がよく曲がるんだ いけにえにフリルがあって恥ずかしい 県道のかたちになった犬がくる 観覧車を建てては崩すあたたかさ 銀色の曜日感覚かっこいい 寵愛を受けて現像液のなか ティーカッププードルにして救世主 賛意って子持ちししゃものことなのか たてまつる永遠のつきゆび 未来はきっと火がついたプリクラ コングラチュレーション 寝ない子 コングラチュレーション ❖目次 OD寿司 いけフリ ネバーランドの残り湯 恋と筐体 霊柩車ほぐし 天地無用の子供たち タイムパトロール 付録 永遠のつきゆび もしもし、 この世のベッドルームミュージック あとがき 暮田真名(くれだ・まな) 一九九七年生。 「川柳句会こんとん」主宰。「当たり」同人。 句集『補遺』『ぺら』。ほかに『当たり』(すべて私家版)。『はじめまして現代川柳』(書肆侃侃房)入集。
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【サイン本!】岡本雄矢『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』
¥1,650
岡本雄矢さんの短歌+エッセイ『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』 「不幸短歌」を詠むという吉本興業・スキンヘッドカメラの岡本雄矢さんの人気連載が単行本になりました! このバッターはアイドルと婚約したので三振をしてほしいもんだな ぶつかってきた運転手と二人きりパトカーを待つ同じ方見て 初合コンで言われた第一印象は「実家の麦茶まずそう」でした 「不幸」とはいえ、全てが笑いになっているのが魅力です。余白や意味を読解していくのも短歌の魅力ですが、短歌の後に広がるエッセイは、短歌の余白から広がるエピソードトークの様。 「実は俺さ、〜なんだよね」 「え、どういうこと?いやいや…」 みたいな話を、一対一で聞かせてくれるような、贅沢な気持ちにもなりました。 くっと掴まれて、サラサラとトークに引き込んでしまう、芸人さんの力を忌憚なく発揮した止まらないエッセイ。結果、岡本さん良い人だな…と思わせてしまって、キャラクターに集約されるところも芸人さんらしいのかな。と思いました。 新たな体験、是非ご一読下さい!(よ)
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『左川ちか全集』
¥3,080
モダニズムの先駆者として、伊藤整を始め多く期待をされながら、24才で夭折した詩人・文学者の左川ちか。詩作は勿論、ジョイスやウルフなど、多くの翻訳も手がけ、再評価が高まっています。参考文献・論文の紹介も手厚く、熱量を感じます…!詩、翻訳、散文、書簡などもあり、読みやすく、手に取りやすい全集です! 知られざるクラシックとして、また、骨太な研究の入り口としてもお勧めです! −−− 詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 萩原朔太郎や西脇順三郎らに激賞された現代詩の先駆者、初の全集。 すべての詩・散文・書簡、翻訳を収録。編者による充実の年譜・解題・解説を付す。 【著者プロフィール】 左川ちか(さがわ・ちか) 詩人・翻訳家。本名川崎愛。1911年生まれ。北海道余市町出身、十勝地方の本別町で幼少期を過ごす。庁立小樽高等女学校卒業後に上京。10代で翻訳家としてデビュー。J・ジョイス、V・ウルフ、ミナ・ロイなど、詩・小説・評論の翻訳を残す。1930年に筆名を「左川ちか」と改め詩壇に登場する。同郷の伊藤整を始め、北園克衛・春山行夫・西脇順三郎・萩原朔太郎らに高く評価、詩誌『詩と詩論』『椎の木』『マダム・ブランシュ』などで活躍した。将来を嘱望されたが1936年に死去。享年24。J・ジョイス著/左川ちか訳『室楽』(椎の木社、1932年)、遺稿詩集『左川ちか詩集』(伊藤整編・昭森社、1936年)。本書は初の全集となる。 【編者プロフィール】 島田龍(しまだ・りゅう) 東京都中野区出身。立命館大学文学研究科日本史専修博士後期課程単位取得退学。現・立命館大学人文科学研究所研究員。専門は中世~近現代における日本文化史・文学史。関連論考に「左川ちか研究史論―附左川ちか関連文献目録増補版」(『立命館大学人文科学研究所紀要』115号)、「左川ちか翻訳考:1930年代における詩人の翻訳と創作のあいだ―伊藤整、H・クロスビー、J・ジョイス、V・ウルフ、H・リード、ミナ・ロイを中心に」(『立命館文学』677号)など。
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藤本徹『青葱を切る 新版』
¥1,980
2016年に発表された藤本徹さんの第一詩集『青葱を切る』が、大阪のblackbird booksさんから復刊されました。 復刊にあたり、藤本さんが新しく書き下ろした「あとがき」を記した栞が封入されています。 お祖父さんから聞いた戦争体験がもととなって生まれた、表題作『青葱を切る』は、復刊が発売となった2022年4月の今の時勢にあまりに合致しています。 情感の溢れる詩集です。