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【サイン入り】西尾勝彦『なんだか眠いのです』
¥2,200
付録の栞に西尾さんのサインが入っています! −−− 眠りをいざなう読書の旅へ 家の庭に鹿がくるらしい。 そんな人が描いた詩とエッセイです。 ズレてもいいよ、無理しなくていいよ、そのままでいいよ、 と西尾さんはそそのかしてくれる。 ──帯文 とほん店主 砂川昌広 絶版となっている詩集『光ったり眠ったりしているものたち』をはじめ、私家版やフリーペーパーなどに掲載された作品。そして書き下ろしの随筆や俳句などをたっぷりと収録しました。 組版と装幀は川島雄太郎さんにご担当いただき、草原に寝転んで見上げた空と雲、まぶたにうつる太陽の光をイメージして制作しました。 判型や製本は詩集『歩きながらはじまること』と同じです。 【収録作】 『光ったり眠ったりしているものたち』(BOOKLORE) 「古い東洋人」(私家版) 「亀之助気質」をお持ちの方へ(フリーペーパー「粥彦」連載) 「ならならのひと」(私家版) 「なんだか眠いのです」(書下ろし) 「粥彦の句」(ほぼ書下ろし) 「平穏と無事」(ループ舎) 詩集 2022/05/23発行 110x160 並製 付録付 七月堂 帯文:とほん店主 砂川昌広/組版・装幀:川島雄太郎
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川上亜紀『あなたとわたしと無数の人々』
¥2,200
−−− なんどだって、満たされていく。 惜しまれつつ2018年に亡くなった川上亜紀の刊行全四詩集を、各詩集のあとがきなどもふくめて収録しました。 ・生姜を刻む(新風社 1997) ・酸素スル、春(七月堂 2005) ・三月兎の耳をつけてほんとの話を書くわたし(思潮社 2012) ・あなたとわたしと無数の人々(七月堂 2018) 豆と米 肉と葱 噛まれてそれが【わたし】になって 火や水を使い発語するとは思えないのに 味噌と茄子 噛まれて熱となって 胡瓜 また噛んでいる 「噛む夜」より抜粋 ふと振り向けば私の心はあたたかく澄んだ水に満たされていてもう溢れそうになっているのだ。 声高なわざとらしさが一切ないのが、川上さんらしい。切実だけど、茶目っ気たっぷり。突然のユーモラスな展開や幻想的なイメージには思わず笑ってしまう。 ──川口晴美 私たちは親しく語り合った後のように「もうほんとうに恐ろしいことなどありはしない」と微笑みを浮かべて頷きたくなり、言葉を介して結ばれる無数の人々の一人となるのだ。 ──北爪満喜 川上亜紀の詩は、どの作品も、読み手に向かって語り掛け、扉が開かれ、その先には川上の言葉でできた通路が無数に伸びて絡み合っている。 ──白鳥信也 川上亜紀プロフィール 1968年、東京生まれ。 早稲田大学文学部卒 在学中、難病にかかり、闘病しつつ、詩、小説を書く。 2016年、癌にかかり闘病かなわず 2018年1月23日、初版『あなたとわたしと無数の人々』を制作中に逝去。 詩集 2022/03/30発行 110x160 並製 カバー 帯 栞付 七月堂 栞文:川口晴美・北爪満喜 叢書版あとがき:白鳥信也 組版・装幀:川島雄太郎
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髙塚謙太郎『新装版 量』
¥3,300
−−− 《私》は救われる 第70回H氏賞を受賞した『量』。 サイズをA4判からB5判へと変更し、書下ろし詩篇「ハンコック──1984 あるいは球体は《私》は記述している記述──』を収録。 新装版として発行しました。 限りなく無意識にちかい意識のなかで自由に飛躍する詩のことば。 読むほどに広がってゆく髙塚謙太郎の織りなすことばの美しさに、何度でも出会えるだろう。 詩集 2022/05/25発行 B5判 並製 帯付 七月堂 装幀:川島雄太郎
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デイヴィッド・イグナトー『死者を救え』
¥2,200
−−− もう怖がるな わたしがよこにいてやるから 本日の仕事の段取りをつけよう おまえがたたかう相手は 石と星の原材料となっているもの 二十世紀後半のアメリカ現代詩の世界で活躍し、孤独のうちに詩作をつづけたイグナトー。 訳者が選りすぐった67篇、そして60頁以上となる訳者のエッセイと、各章に原文を一篇ずつ収録!!! 「詩人というのは、仮にどんな光があたったところで、物のなか、言葉の背後に、その姿をそっと隠している。だから探しにいこう。見知らぬ異国の、詩の交差点で、出会い頭、いきなり、イグナトーとぶつかる、なんてことがあるかもしれない。」(小池昌代 栞文「転がるベーグルを追いかけよう」より抜粋) 【作品紹介】 「神、ひとりはいてほしい I Wish a God Were Possible」 神、ひとりはいてほしい、 すくなくともわたしに対しては、いてほしい、 いる、と知るだけでわたしはみたされ、 わが死とともにわたしは信じるひととなり、 太古からつづく想起の力が 記憶ある世界にわたしを生きたまま保全してくれて、 そしてそのなかをわたしは子供たちがそうであるように、ゆるしを得て あるきまわっていて、自己という永遠を感知して、空のたかみを見つめ、 じぶんは空のたかみの一点であると気づき、 その空は無限なのだと気づく子供たちがそうであるように。 子供たちとはそうしたものなのだ、ならば、 神、いてほしい、と、のぞむわたしは、ひとりの子供、 のぞみそのものは、わたしじしんのなかで、 ひとりの神、無限を帯びて。 デイヴィッド・イグナトー (David Ignatow, 1914-1997) ニューヨーク市ブルックリン地区にロシア系ユダヤ人の移民の子として生まれ育つ。 1948年第一詩集『詩集』以後最晩年まで精力的に詩作した。代表作『死者を救え』(1968年)のほかに20数冊の詩集がある。W・C・ウィリアムズ、ホイットマン、ハート・クレイン、ボードレール、ランボーの詩に学ぶ。シンプルで高密度の文体から飛躍的に展開される宗教哲学的幻想が特色。 千石英世 (1949- ) アメリカ文学者、文芸評論家、詩人。 著書に『白い鯨の中へ─メルヴィルの世界』(増補版彩流社)、『小島信夫─暗示の文学、鼓舞する寓話』(同)他。訳書に『白鯨』上下(講談社文芸文庫)他。詩集に『地図と夢』(七月堂)。 詩集 2022/05/05発行 四六判 並製 カバー 栞付 七月堂 栞文:小池昌代/装画・扉絵:高橋岳人
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インカレ叢書 14 青木風香『ぎゃるお』
¥990
−−− ぎゃるおは、けれど、いつも寂しい。 久しく凸凹道のエネルギーが生み出す本当の恋というのは忘れ去られていたわけです。 詩集 2022/04/25発行 四六版 並製 小口折 七月堂
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『左川ちか全集』
¥3,080
モダニズムの先駆者として、伊藤整を始め多く期待をされながら、24才で夭折した詩人・文学者の左川ちか。詩作は勿論、ジョイスやウルフなど、多くの翻訳も手がけ、再評価が高まっています。参考文献・論文の紹介も手厚く、熱量を感じます…!詩、翻訳、散文、書簡などもあり、読みやすく、手に取りやすい全集です! 知られざるクラシックとして、また、骨太な研究の入り口としてもお勧めです! −−− 詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 萩原朔太郎や西脇順三郎らに激賞された現代詩の先駆者、初の全集。 すべての詩・散文・書簡、翻訳を収録。編者による充実の年譜・解題・解説を付す。 【著者プロフィール】 左川ちか(さがわ・ちか) 詩人・翻訳家。本名川崎愛。1911年生まれ。北海道余市町出身、十勝地方の本別町で幼少期を過ごす。庁立小樽高等女学校卒業後に上京。10代で翻訳家としてデビュー。J・ジョイス、V・ウルフ、ミナ・ロイなど、詩・小説・評論の翻訳を残す。1930年に筆名を「左川ちか」と改め詩壇に登場する。同郷の伊藤整を始め、北園克衛・春山行夫・西脇順三郎・萩原朔太郎らに高く評価、詩誌『詩と詩論』『椎の木』『マダム・ブランシュ』などで活躍した。将来を嘱望されたが1936年に死去。享年24。J・ジョイス著/左川ちか訳『室楽』(椎の木社、1932年)、遺稿詩集『左川ちか詩集』(伊藤整編・昭森社、1936年)。本書は初の全集となる。 【編者プロフィール】 島田龍(しまだ・りゅう) 東京都中野区出身。立命館大学文学研究科日本史専修博士後期課程単位取得退学。現・立命館大学人文科学研究所研究員。専門は中世~近現代における日本文化史・文学史。関連論考に「左川ちか研究史論―附左川ちか関連文献目録増補版」(『立命館大学人文科学研究所紀要』115号)、「左川ちか翻訳考:1930年代における詩人の翻訳と創作のあいだ―伊藤整、H・クロスビー、J・ジョイス、V・ウルフ、H・リード、ミナ・ロイを中心に」(『立命館文学』677号)など。
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藤本徹『青葱を切る 新版』
¥1,980
2016年に発表された藤本徹さんの第一詩集『青葱を切る』が、大阪のblackbird booksさんから復刊されました。 復刊にあたり、藤本さんが新しく書き下ろした「あとがき」を記した栞が封入されています。 お祖父さんから聞いた戦争体験がもととなって生まれた、表題作『青葱を切る』は、復刊が発売となった2022年4月の今の時勢にあまりに合致しています。 情感の溢れる詩集です。
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藤本徹『あまいへだたり』
¥1,980
藤本徹さんの詩集『あまいへだたり』。 身の周りのものを描写しているようでありながら、詩人の瑞々しい目線や感性を通して語られる事で、こんなにも世界が美しく、多様で、多くを忘れていた事に気づかされる様な…何度も読み返したくなる詩集です。
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藤間いろ『もうおぼえていないきもち』
¥1,000
京都で、ライターとしても活躍する、藤間いろさんの短詩集です。もうとれないような執着にも、殆んど手放してしまうような諦念にも見える、もう覚えていないきもち。 定型ではありませんが、豊かな余白が魅力です。 数独のように予定を聞くひとだ7か8なら空いてるけどどう? 約束はとおくでよろしくやっている 稲穂と並び揺れてたりする どうせならジェットコースターのてっぺんで告白してね 勢いよくふたり落ちてこう 難解な形に生まれてわたしたちうれしい
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二条千河詩集『亡骸のクロニクル』
¥1,980
55回北海道新聞文学賞<詩部門>佳作受賞。第32回日本詩人クラブ新人賞受賞。二条千河詩集『亡骸のクロニクル』。 わたしを朽ち木と呼ぶものがいる 土の上に身を横たえて幾年月 乾ききった道管にも 樹皮の割れ目にも幹の空洞にも 蠢く触角や脚や胴体や その分泌した粘液や卵や排泄物が 隙なくひしめき合っている 今この体内には むしろ生が充満している ー「Universe」より 北海道・白老から臨む、壮大で硬質な言葉。世界の、命の深淵に触れる心地です。
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たんぽるぽる
¥1,000
札幌出身、雪舟えまさんの、長く、広く愛されている歌集『たんぽるぽる』の文庫版が、短歌研究社より発売されています! 目がさめるだけでうれしい 人間がつくったものでは空港がすき とても私。きましたここへ。 とてもここへ。白い帽子を胸にふせ立つ うれいなくたのしく生きよ娘たち 熊銀行に鮭をあずけて キラキラとした寓話性を纏いながら、張りつめるように切ない胸の内、溢れるばかりの感情に胸がいっぱいになります。多くの人を魅了して止まない一冊。 文庫本ながら、ザラッとして味わいのあるカバーは、クラシックの装い。また、全体の三分の一ほどは同時期にウェブに連載されていた「地球の恋人たちの朝食」からの抄出となっており、歌集を、より拡張して鑑賞できる仕様です。(たんぽるぽるの扉の詩は、この連載から引かれています。) ミュージシャン吉澤嘉代子さんの解説は、雪舟えまさんへの手紙という、事情通の心を鷲掴みにする憎い演出…!愛に溢れています。あの時の感動を、更に大きくしてもう一度…!(よ) 『地球の恋人たちの朝食』「オーヴァドライヴ」よりー あたしは特異体質だとおもう 特異体質は信用に値するだろうか 希望で目がさめる 生きてるから何だってできるって 胸の中に焼けた板があるみたいな痛みでめざめる 涙で顔がぐしゃぐしゃになって 一泊の旅で 車窓からみえるすべてに 心がパンみたいにちぎれてくっついてしまう 家につくころには
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久石ソナ『インスピレーション・バージョン』
¥1,000
第50回北海道新聞文学賞大賞受賞。札幌在住の久石ソナさんの、第2詩集です。 別れを告げる人よりも 別れを告げずに去る人が増えていく 風になびく草木の当然の景色に似て びしょ濡れで玄関に逃げ込み 部屋の冷たさ暗さに 安堵する人がいる ―「代弁者」より 第1詩集のようなロマンや美しい情景を感じながらも、硬質な都市の痛みや感傷も描かれているように思います。 歌壇賞次席、歌集の出版と、精力的な活躍に注目です! 2021年の、未発表作品24篇を収録。
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尾形亀之助『カステーラのような明るい夜』
¥2,200
西尾勝彦さんが編集し、クラフト・エヴィング商會が装丁を手がけ、一冊の美しい本が誕生しました。 夭折した近代の詩人、尾形亀之助の詩集『カステーラのような明るい夜』です。 詩の世界へ優しく誘う表紙画は保光敏将さん。 本が生まれるまでの物語について、出版元の七月堂のnoteにて紹介されています。 https://note.com/shichigatsudo/n/n12cbcd9e8471 ぜひお読みいただき、本書を手にとって見てください。 本文 154ページ サイズ 四六判変形 製本 仮フランス装 編集 西尾勝彦 装画 保光敏将 装幀 クラフト・エヴィング商會 校正 航星舎 発行 2021年10月17日
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砂時計 第3号
¥1,500
北海道の高校文芸出身のメンバーが参加した同人誌『砂時計』の第3号。 1年間の活動休止期間を経て、『砂時計』が復活します! 【特集】「コロナ禍とわたしたち」 └座談会「コロナ禍のこれまで・これから」 └エッセイ「コロナ禍とわたしたち」 └書評・エッセイ・論考「コロナ禍を共に過ごした1冊」 【企画Ⅰ】「震災とわたしたち」 【企画Ⅱ】「卒業記念」 【書評】同人出版物書評 └飴屋京短編集『さよならを知りたい』評…かくた └故永しほる詩集『あるわたしたち』評…音無早矢・向坂くじら(ゲスト) └音無早矢歌集『ハッピーエンド』評…宮川漣・日暮こゆき(ゲスト) ほか、同人作品として、小説8編、戯曲1編、エッセイ2編、詩2編、短歌113首(連作8編)、俳句96句(連作5編)を収録、282ページの特大ボリューム。 ゲスト作品評は ・俳句:鈴木 牛後 氏 ・短歌:高城 顔面 氏
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ゆめみるけんり vol.1
¥800
SOLD OUT
−−− 「ゆめみるけんり」vol.1 ◆◆◆ 特集:冬/雪 ◆◆◆ ・Copal Ildeaux「雪のブロードウェイ」(油彩) ・ロバート・フロスト/葛西裕人「カバノキ」 ・砂漠で生きる「長い冬/短い旅」(小説) ・アレクサンドル・ブローク/工藤順「『雪のマスク』より、雪の部」 ・ダンテ/内藤嵩久「『神曲』地獄篇より」 ◆◆◆ 特集2:夢たち ◆◆◆ ・八木ひろ子「海辺の世界の物語」(エッセイ) ・フェルナンド・ペソア/ふじたみさと「『船乗り』/エピグラム」(戯曲とエピグラム) ◆◆◆ ステイトメンツ ◆◆◆ ・ミケランジェロ/Copal Ildeaux「システィーナの天井画を描いたときのこと」 ・ふじたみさと「日記」(断章) ・ニコライ・フョードロフ/工藤順「著作者の権利と著作者の責任、あるいは義務」(エッセイ翻訳と解説)
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ゆめみるけんり vol.5
¥1,760
−−− 『ゆめみるけんり』vol.5 特集:わたしから始める(2021年9月発売) 目次 カライモブックス(京都)インタヴュー「割り切れへんもんは余らしといたらいい」 ◆特集:わたしから始める 小林大志「わたしたちに肉体があったころ」 遠藤のぞみ「わたしについて」 レオニート・アンドレーエフ/清野公一「ヴァーリャ」 歩祐作「エイリアンズ」 ヴェリミール・フレーブニコフ/奥村文音「子供時代のことから話すべきだろうか?……」 佐々木美佳「全ての可能性を否定するものへ」 佐取優太「青さ涯しなく」 アンドレイ・プラトーノフ/工藤順「タムボフからの手紙」 倉畑雄太「カーニバル」 砂漠で生きる「ニコール」 プロホロワ・マリア「変身する鳥/教えてよ」 髙野由美「Mother and child statue」ほか(作品に寄せて) 杉浦朋美「Repair」 李白・杜甫/秋本佑「李杜の詩をよむ」 もう一つの椅子「風景を刻む」 二宮大輔「イオと私をめぐる考察」 マリオ・アンドレア・リゴーニ/藤澤大智「草に囲まれて」 ボリス・パステルナーク/きのしたはるよ「パステルナーク詩撰」 ブルハン・ソンメズ/堀谷加佳留「イスタンブル・イスタンブル[第一部]」 ジュゼッペ・レンシ/藤澤大智「『わが痕跡』より抜粋」(エピグラムとして) ◆手紙を浮かべる/Letters afloat ことたび(翻訳文学紀行)×ふじたみさと ◆特集2:海辺で凪を待ちながら Kamila Lin「海辺で凪を待つ」 「いま寄り添うためのことばを」(山口勲×工藤順) あおきりょう「緊急事態詩3篇」 佐々木樹「〈いま寄り添うための言葉の前で〉」 青柳菜摘さん(コ本や honkbooks)×山口勲さん(てわたしブックス)×工藤順「ゆめをてわたす vol.2」
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ゆめみるけんり vol.2
¥1,000
SOLD OUT
−−− 「ゆめみるけんり」vol.2(2018年1月発売) 特集「わたしと、はたらくこと」 ◆特集:わたしと、はたらくこと ・Copal Ildeaux「stay disconnected: 淀屋橋 7:30 am」 ・藍屋奈々子「はじまるまえ」 ・オシップ・マンデリシュターム/葛西裕人「黒土」 ・野中沙織「朝」 ・アーネスト・ヘミングウェイ/堀池沙織「異国にて」 ・砂漠で生きる「日曜日のコント」 ・パーヴェル・フロレンスキー/工藤順「1937年、ソロフキ。最後の手紙」 ・ウォルト・ホイットマン/倉畑雄太「奇跡」 ・エドワード・トマス/八木ひろ子「ザ・ミルウォーター」 *Kindle版のみ、セルゲイ・エセーニン(工藤順訳)「ソヴィエトのルーシ」収録。 ◆特集2:アメリカの歌は、だれの歌? ・ラングストン・ヒューズ/Copal Ildeaux「詩二篇」 ・西岡かれん「『たかが映画じゃないか』とヒッチコックは言った ——アメリカに留学して人種の問題について考えたこと——」 ◆連載 ・フェルナンド・ペソア/ふじたみさと「船乗り――一幕の静劇(完)」 ・ニコライ・フョードロフ/工藤順「著作者の義務と、博物館=図書館の権利(1)」 Oil paintings by Copal Ildeaux DTP by 倉畑雄太+工藤順 Photos by ふじたみさと(と西岡かれん) Cover design by つぐみ
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ゆめみるけんり vol.4
¥1,100
SOLD OUT
ゆめみるけんり vol.4 入荷しています! 特集「手紙」。「詩は、届かず、遅配され、誤配され、窃み読まれることを運命づけられた手紙です。」手紙にまつわる詩、翻訳を中心にした本。構成含め、今回も厚みのある一冊です。
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ゆめみるけんり vol.3
¥1,200
SOLD OUT
−−− 「ゆめみるけんり」vol.3(2018年11月発売) 特集「睡眠主義」 168ページ 〈vol.3によせて〉 ひそかに、ささやきを交わすように、私たちの「ねむり」について語りはじめようとおもいます。vol.3のテーマを「睡眠主義/Sleep-ism」となづけました。睡眠と、イズム? ヴァージニア・ウルフは、女性が作家になるためには〈五百ポンドの年収〉と〈自分一人の部屋〉が必要だ。といいました。女性が個室を持てなかった時代ですからウルフは女性に限定した話をしていますが、これは当然、一般的になにか書きものをするためには(性を問わず)独りぼっちになれる場所が必要だということになります。 いま、社会のなかで、私たちにとっての〈自分一人の部屋〉はどこにあるのでしょう。カラオケ? トイレ? ヘッドホンの中でしょうか? 個人的ないとなみが可能になるためには、無駄がなくてはいけないのだとおもいます。カラオケも、トイレも、ヘッドホンも、それは用途の限定された「〜のため」に用意された場所であり、〈すること〉に満ちています。そこでは歌い、漫画を読むことはできても、ぼんやりと窓の外をみること、愛の感情をいだくこと、宇宙や世界について夢をめぐらせることは困難です。 それでも夢は、ねむりは——私にとっての〈自分一人の部屋〉であったし、これからもありつづけます。〈すること〉への私的な抵抗として、〈しないこと〉としてのねむりを、そぐわなさを顧みず「主義」として試みに打ちだしてみることにしました。 ねむり——そこは誰にも奪われてはならないはずの領域ですが、現代の生活において睡眠は、例えば仕事に奪われます。不安に奪われます。漠然とした「眠れなさ」もありますし、いつまでも起きていようとする欲望に身を委ねることもあります。別の観点では、今後もし子育てをすることになれば愛おしい子どもに睡眠を奪われるということもあり得るでしょう(チェーホフは「ねむい」という短篇を残しました)。 眠れなくてもいい、しかしわたしには「ねむり」へのけんりがあるということ。それが、ひょっとしたら〈すること〉の社会のなかで、〈しない〉ための勇気をくれるかもしれません。 すべての寝坊と、寝ぐせと、うたた寝のための〈睡眠主義〉を。
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谷川俊太郎『どこからか言葉が』
¥1,650
"路地裏に迷い込む感覚、ふと思い浮かぶ天使、テーブルに有る「物」……日々の生活から浮かび上がってくるような、豊かな言葉の連なった詩50篇。 装幀:名久井直子"
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三角みづ紀『よいひかり』(サイン本あり)
¥1,540
−−− ※すべての本に特製ポストカード付 中原中也賞、そして、史上最年少で 萩原朔太郎賞を受賞した最前線詩人が描く、 詩人と旅と生活。 本書は、詩人・三角みづ紀による7冊目の詩集です。 本年2月の1カ月間、ベルリンに渡り書き下ろした36篇からなります。 「自分という存在が息をひそめてようやく、あたり一面に詩があふれていることに気づくのだと考えて、生活や日常の詩集をつくりたいと思った」 あとがきで書かれたように本作のテーマは生活。 「カレンダー」「鋏」「ブランケット」「手袋」「傘」……、 日常の品々がタイトルとして並び、 そのひとつひとつに注がれたひかりが、 私たちの身近な言葉で、詩となり描かれた一冊。 デザイナー・服部一成による装丁が、詩編を美しく束ねています。 本書を美しく彩る装画は、大阪在住の新鋭画家、さとうさかなさんの作品です。 作品を提供されるのは、本書が初となります。 また、本の間には、装画と同じ絵のポストカードを挟みました。
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谷川俊太郎『あたしとあなた』
¥2,200
−−− 今、いちばん新しい谷川俊太郎 メディアに氾濫するコトバの洪水に食傷しているうちに、思いがけず自分にとってはちょっと新鮮な発想の短い詩群が生まれた。 ―あとがきより 83歳の今も、新しい挑戦をつづけている谷川さん。半世紀以上にわたって第一線で書き続けてきた詩人の最新作は、37篇の詩すべてにさまざまな〈あたし〉と〈あなた〉が登場します。 工芸品のような一冊を 最初に原稿を読んだ時、この言葉たちの動きや遠さや近さを、どうやって本という物質にしたらいいのか、悩みました。その結果、一番大事なのは、目の前の言葉を載せる紙なのではないかと考えました。あなたの指先に、やっと届けることができて嬉しく思います。 ―はさみ込みのしおりより 装丁担当 名久井直子 書籍の常識を超える工芸品のようなデザインは、気鋭のブックデザイナー・名久井直子さん。「一番大事なのは、目の前の言葉を載せる紙」(名久井さん)というコンセプトから、本書の制作は「この本のためだけの特別な紙」を作ることからスタートしました。伝統の高級越前和紙で知られる石川製紙株式会社の協力を得て、しっとりとした質感の鮮やかなブルーの紙が誕生しました。まさに、日本の職人技から生まれた贅沢な一冊です。 装丁:名久井直子 仕様:B6判変型 上製クロス貼り 3C全面箔押し 120ページ 特製しおり付き(谷川俊太郎、名久井直子エッセイ収録) 発刊:2015年7月
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三角みづ紀『とりとめなく庭が』
¥1,540
--- 失恋する。泣く。笑う。誰かや、何かを、いとおしいとおもう。どうあっても、詩人である彼女が選ぶ言葉のひとつひとつは、たやすく紡がれてはいない。 橙書店店主 田尻久子(本書はさみ込み、推薦文より) 中原中也賞、萩原朔太郎賞、歴程新鋭賞ほか、数々の賞に輝く詩人・三角みづ紀によるはじめてのエッセイ集です。北海道新聞、群像、新潮などに寄稿した作品に描き下ろしを多数加え書籍化。推薦文として、熊本の人気書店「橙書店」の店主・田尻久子さんのエッセイをはさみ込んでいます。装丁は前作の詩集『よいひかり』に続き、服部一成さん、装画はさとうさかなさん。1篇4ページからなるエッセイ30編を、30点の挿画が彩ります。印刷に4パターンの特色を使用した挿画が文字の向こうに浮かび上がる、美しい一冊です。
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谷川俊太郎『こんにちは』
¥1,980
−−− 詩人・谷川俊太郎が 書いた。撮った。撮られた。詠んだ。話した。訊いた。答えた。 谷川さんの詩心と暮らしにふれる、ちいさな本。 【本書の6つ】 1:名作・新作詩22篇 2:俳号、〈俊水〉。 国民詩人が俳句に挑んだ、初公開の二十句 3:身近におかれた愛する小物たちを谷川さんが撮影、紹介します。 4:写真家・川島小鳥さんが6年にわたり撮影した、地元・阿佐ヶ谷、北軽井沢、そして佐渡の谷川さん。 5:小山田圭吾さんと谷川さんのご自宅にて、30数年ぶりの再会対談です。10代の小山田少年との出会いとは? 佐野洋子さんの思い出も語り合います。 6:谷川俊太郎から「3.3の質問」/回答者 全17名 阿川佐和子、浅野いにお、荒木経惟、いとうせいこう、神田松之丞、菊地成孔、最果タヒ、柴田元幸、春風亭一之輔、谷川賢作、又吉直樹、松本大洋、みうらじゅん、皆川明、山下洋輔、ロバート キャンベル、谷川俊太郎 全17名 さらに、挿み込み特典小冊子付き! ※表紙は赤・青・黄の3色があります。本書の内容は同じです。