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石川美南『砂の降る教室』

¥1,650 税込

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現代短歌の重要な歌集を復刊、新装版として刊行する、
書肆侃侃房の〈現代短歌クラシックス〉シリーズ。

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第一回塚本邦雄賞(2020年)を受賞した著者の原点、
23歳のときに発売された『砂の降る教室』を17年ぶりに新装版として刊行します。

【歌集より】
カーテンのレースは冷えて弟がはぷすぶるぐ、とくしやみする秋
とてつもなく寂しき夜は聞こえくる もぐらたたきのもぐらのいびき
みるくみるくはやく大きくなりたくて銀河の隅で口を開けをり
想はれず想はずそばにゐる午後のやうに静かな鍵盤楽器
窓がみなこんなに暗くなつたのにエミールはまだ庭にゐるのよ
くすくすくすくすの木ゆれて青空を隠すくす楠の木ひとりきり

【プロフィール】
石川美南(いしかわ・みな)
神奈川県横浜市に生まれる。同人誌poolおよび[sai]の他、さまよえる歌人の会、エフーディの会、橋目侑季(写真・活版印刷)とのユニット・山羊の木などでふらふらと活動中。2020年3月、5冊目の歌集『体内飛行』刊行。その他の歌集に『裏島』、『離れ島』『架空線』がある。最近の趣味は「しなかった話」の蒐集。

(出版社:書肆侃侃房)

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